少年犯罪の凶悪化? 少年法改正(厳罰化)は必要なのか?

少年法改正の議論

川崎の18歳の少年による今回の殺害事件(凶悪犯罪)をめぐって、少年法改正の議論がでてきています。

まずこの問題を取り上げる前に、犠牲になった上村遼太君のご冥福をお祈りいたします。

少年法

少年法は、昭和23年(1948年)にGHQ(連合国軍総司令部)の指導下で、制定されました。 長らく改正は行われませんでしたが、2000年と2007年の改正では、処分における対象年齢の見直しがされました。

 

私も少年法の見直しは必要であると思います。 ただ、ちょっと気になるのが、少年犯罪の議論をするときに必ず出てくる、

「近頃、少年の犯罪が増えているので…」

「近年、少年犯罪が凶悪化しているから…」 という発言です。

 

本当にそうなのでしょうか?

疑問

たしかに少年犯罪に限らず、テレビのニュースを見れば、殺人事件・ストーカー事件・振込め詐欺・暴力事件が、嫌というほど毎日報道されています。

これだけ見ていると、まるで犯罪大国です。 でも、人口比率でみれば、日本は犯罪が少ない方であることは、多くの人が理解しているところです。

メディアをとおして具体的な事件を知ることで、自分や家族に置き換えてみて、対処方法を考えたり、未然に防ぐという意識を持つ意味では参考になるでしょう。

 

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少年犯罪の増減

少年犯罪の増減については、以下を見て下さい。

少年非行の動向

平成26年度版 犯罪白書 法教育用リーフレット

こちらは法務省が作成している公的資料です。

見れば誰にでもわかるように、少年の犯罪件数も人口比率でも、減少にあります。 ですので、「近頃、少年の犯罪が増えているので…」は、明らかに間違いとなります。

論破

少年犯罪の凶悪化?

では、“凶悪化”についてはどうでしょう?

これは、凶悪の定義や人の受取り方によるところが大きいので、単純な比較はできないかと思いますが、以下、管賀江留郎さんがまとめてくれているサイトです。

 

少年犯罪データベース

昭和の時代、ざっと見ただけでも少年犯罪の山、山、山…。

やはり、「近年、少年犯罪が凶悪化しているから…」も、ちょっと違うんじゃないかという感じです。

論破

だからといって、今回の川崎の事件が凶悪犯罪であることは、否定できません。

要するに、比べるものが間違っているのです。 個別の事件は別として、過去と比べれば数も質も決して悪くなってはいないのです。

データを無視した発言によって、その本質的な主張までも胡散臭くなってしまうことが、もったいないですね。

 

少年犯罪を減らすために

では減少しているから、このままでいいのか?

そんなわけはありません。

 

犯罪はなくならなくても、限りなく“0”に近づけていく努力は必要です。 そのための少年法の改正は、犯罪の抑止となる一つの方法でしょう。

 

もう一度、『少年犯罪の動向』を見てみましょう。

少年非行の動向

赤い線の成人人口比と比べれば、少年による犯罪人口比は明らかに多くなっています。

まだまだ、少年人口比を減らしていくことは可能です。

 

今回の事件を通して、加害者の親、教育委員会・学校、警察、被害者の親、友人、それぞれの立場で何ができたのか、自分の身に置き換えて考えることの必要性を強く感じます。

 

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