公立図書館の民営化ってどういうこと? どんなメリットがあるのか?

 

私個人的には公立の図書館をよく利用しますが、『公立図書館の民営化』と聞いてもいま一つピンときません。

どういうことなのでしょうか?

 

図書館2

公立図書館の民営化

2003年に、地方自治法の改正が行われ、「指定管理者制度」の導入がなされました。 これは、公の施設の管理や運営が、民間の事業者でも行えるようになる制度です。

この制度の活用によって、地方自治体では施設管理等の経費削減につながり、利用者にとっても民間業者が係わることで、サービス向上になればと考えられています。

果たしてそんなにうまくいくのでしょうか?

疑問

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現状の公立図書館

公立図書館をまったく利用したことがないという人は少数派だと思いますので、知らない人はいないとは思いますが、公立図書館では、書籍や雑誌、CDを無料で貸し出してくれます。

書籍購入費や人件費、設備管理費などもすべてその自治体が歳出して、利用者は図書館利用に関する費用を負担することはありません。

図書館法 第二章 第十七条】

「公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない」

財政難を抱える地方自治体にとっては、お荷物的存在になり兼ねない図書館ですので、予算の削減の対象になっても仕方ありません。

私個人的には、公立図書館も登録料やカード発行料として、18歳以上から、年間数百円の徴収を行ってもいいのではないかと考えます。

 

話を戻して、民間の事業者がここに参入してどんなメリットがあるのでしょうか? 自治体からは、施設管理・運営費を受取るだけなのでしょうか?

 

武雄市の図書館

民間委託で有名なのが、佐賀県武雄市です。

武雄市

現在、武雄市図書館を指定管理者として運営しているのが、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)です。 CCCは、『 TSUTAYA 』や『 Tポイント 』事業で有名な会社です。

武雄市図書館には、TSUTAYAのDVDレンタル店やスターバックスが併設されていて、館内はコーヒー飲食や私語もOKです。 (館内の場所にもよると思いますが)

図書館来場者急増

武雄市とCCCの発表によると、2013年度の来場者数は、92万3036人で、直近の通年で比較できる2011年度の来場者数の3.6倍にあたります。

どういったカウントの仕方をしているのか分かりませんが、圧倒的に来場者が増えている事は間違いないでしょう。

武雄市図書館

武雄市は年間約1億1千万円委託料をCCCに支払っていて、市が直接運営していた時と比較して、およそ1千万円のコスト削減になるそうです。

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図書館民営化の課題

ただ、良い点ばかりではもちろんなく、蔵書の管理手法や選書の偏りなどが問題視されたり、蔵書購入の問題では、市民から住民訴訟を起こされてもいます。

【佐賀新聞 2016.1.15】

武雄市図書館が民間に業務委託し開館した際、蔵書購入で違法な支出があったとして、市民17人が14日、当時の責任者だった樋渡啓祐前市長らに約1,900万円を賠償請求するよう武雄市に求める住民訴訟を佐賀地裁に起こした。

ここで問題を一つ上げると、図書館の来館者が増えたとしても、指定管理者にとって直接の利益にはならないという事です。

先に図書館法第十七条を紹介したように、来館者から来館料等を徴収することができないからです。

あくまで図書館エリアに集まってきた人達が、図書館以外の店舗でお金を使ってくれなくては利益につながりません。 この武雄市図書館の場合は、 それがTSUTAYAにあたります。

 

市自体が特別効率の悪い運営をしていたなら別ですが、図書の購入費や人件費、施設運営の費用など、民間が係わったからといって、それほど経費削減できるわけではないでしょう。

となると、悪い言い方をすれば、営利を追求する民間事業者にとって、図書館はあくまで人を集めるための手段にすぎなくなります。

昨年9月の武雄市図書館利用者へのアンケートでは、約85%の人が『満足』と回答しているという記事もありましたので、現時点では成功しているといえるかもしれません。

試行錯誤をへながら、公共の施設に相応しい運営と住民へのより良いサービスが実現していくといいですね。 今後の取組みに注目していきましょう。

 

 

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