日本の少子高齢化の問題点 現状・原因を、まず確認してみよう

「日本は少子高齢化社会」と言われて久しいです。 今では『少子高齢化』という言葉が、当たり前のように使われています。 

こういった問題は政府や政治家まかせにするのではなく、まず私個人がどう意識を持っていくかが大切に思います。

今回は特に少子化の現状と原因についてみていきましょう。 

そして、結果的に高齢化が進むことで、年金の問題はどうなるのか考えてみます。

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少子高齢化問題

少子高齢化問題と一口に言いますが、『少子高齢化』は、二つの言葉が合わさってできていることに気づくと思います。

そう、『少子化』と『高齢化』ですね。

出生率が減って子供の数が少なくなっていく状態と、平均寿命が延びて、高齢者の数が増えていく状況が生みだされているのが、今の日本社会といえます。

ここで特に問題となるのが、『少子化』です。 『高齢化』は決して悪いことではないからです。 70代・80代でも元気に生活でき、孫やひ孫に囲まれて楽しく過ごすことができれば、こんなに良いことはありません。

もちろん寝たきりの高齢者が増えることは、あまり良いこととは言えません。 

子供や家族にとって、「寝たきりになっても、生きていてくれればいい」という思いになるのは、肉親の情としてわかります。

高齢化

でも例えば、自分自身のこととして置きかえてみた時に、「食事や排せつもままならない状態で生きていたいか」と問われれば、私も含めた多くの人が、「NO」と答えるのではないでしょうか。

  終末医療について関心がある方は ⇒ 『寝たきり老人と終末期医療

 

二種類の出生率

現在の日本人の平均寿命は、男性80.50歳、女性86.83歳です。(厚生労働省 平成26年簡易生命表の概況)

平均寿命は年々増えていますが、逆に年々減少しているのが出生数であり、近年やや微増しているとはいえ、とても低い数値が合計特殊出生率です。

出生数及び合計特殊出生率年次推移

合計特殊出生率とは、一人の女性が一生に産む子供の平均数ですが、結婚していない女性の数も含んで計算されています。(15歳~49歳の女性の年齢別出生率を合計したもの)

2014年の合計特殊出生率は、1.42人で、出生数は、100万3,539人でした。 

では、結婚した女性は平均してどれくらいの子供を産んでいるかというと、2010年が最新の調査結果で、1.96人です。 【完結出生児数 第14回調査(2010年)

   『完結出生児数とは?

 

結婚すれば一家庭で約2人は産んでいることになります。 この数字もひと頃から比べると、かなり減っていますし、今後も、このままでは減少を止められないでしょう。

 

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問題は結婚件数の減少

何となく少子化の原因が見えてきました。

年間の結婚件数の推移を確認すると、

婚姻件数年次推移

こうなります。

要するに結婚件数が減っているのです。 

結婚したくないという人は一定数いると思います。 それは個人の自由ですから、とやかく言うつもりはありません。

問題は、結婚したいと思っている人達が結婚できないことにありそうです。 ここをどう改善していくかが、少子化問題の解決につながるポイントでしょう。

 

原因があって結果が生まれます。 まず正しい原因の分析、そして適切な対処。 

その辺りを、政府としてどう考え、施策をたてるのか問われています。

   『少子高齢化の対策に、日本政府は何をしているか?

 

高齢化問題と年金

次に年金の問題について考えてみます。

高齢化が進むということは、それだけ一人当たりの年金受給年数が増えるということになります。 当然のことですが、年金総支給額(歳出)が増えるということなので、その支払いをどうするかが問題となります。

少子高齢化1

長期の少子化現象で、20歳になって年金を納める絶対数も減るので、納められる総年金額(歳入)も減ります。 

現在、納められる年金金額と支払われる年金金額のバランスは、どうなっているのでしょうか?

 

年金収支決算(平成26年)

  詳細はこちら【厚生年金・国民年金の平成26年度収支決算の概要

 

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高齢化で年金破たん?

この内容を見る限りでは問題なさそうですが、よく「年金制度は破たんしている」などの主張や記事を見聞きすることはあります。 

ここで注目すべき点は、『破たん』という言葉です。 どういう意味で『破たん』を使っているかです。

『破たん』の意味を調べると、

1.破れほころびること。

2.物事が、修復しようがないほどうまく行かなくなること。

とあります。

『1』と『2』では、ちょっとした違いがあります。 『1』の意味ですと、修復は可能という感じですし、『2』だと、もうどうしようもないという感じです。

 

要するに、「破たんする」という記事を書く人は、『1』の意味で主張を展開し、 情報を受取る側は見出しだけ、もしくはさわりの主張だけを聞いて、『2』をイメージするといったことではないでしょうか。

もちろん、根拠に乏しい論理で、「破たんする」と心配をあおる論者もいると思います。 

これはマスメディアにお願いしたいことですが、あまり国民を心配させるだけの記事を書かないでほしいものです。 私がお願いしたくらいでは何も変わらないでしょうが…。

ダメ2

例えば、「『国の借金』1000兆円』」など典型的な例です。

年金の話とは関係ない内容なので、ここでは詳しくは書きませんが、必ず、国の借金に『』をつけて記事にしていることからわかるように、国に1000兆円の借金などありません。 

それを知っていて、マスメディアは言い逃れの為に、カギかっこをつけるのです。

なぜ?

財務省に嫌われないため。(借金が大変 → 増税やむなし論)

 

  『少子高齢化の対策に、日本政府は何をしているか?

 

年金納付率が6割?

話を年金に戻しますと、年金の記事でも同様です。 

こんな見出しの記事を見たことはありませんか?

 

国民年金保険料、納付率は63.1% 

 

これは2015年の新聞の記事の見出しです。 これを見たら普通どう感じるでしょうか。

「3人に1人は、国民年金を支払ってないの!」

「そんなんじゃあ、破たんするよ」

「将来、破たんするなら、今支払ってもしょうがない」

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そんな思いになる人もいると思います。 

でもこれ、厚生年金や共済の加入者として支払っている人を除いての計算式だということをご存知でしょか?

 

国民年金 = 老齢基礎年金ですので、厚生年金(共済)加入者は、老齢基礎年金にプラスして、厚生年金に入っているわけです。

会社に所属しているので、毎月給料から天引きされていることになります。 ですので、会社が支払いをとどこおらせていない限り、未払いということはありません。

 

厚生年金加入者や共済加入者の国民年金支払分を入れて計算してみます。

<平成26年度>

公的年金加入者総数6,713万人

国民年金のみの加入者(第一号被保険者)1,742万人

うち全額免除者602万人、一部免除者61万人

(1,742万人 - 663万人)× 0.369 ≒ 398万人

398万人が未納者

398万人 ÷ 6,713万人 ≒ 0.059

公的年金加入者総数のおよそ6%が未納者

平成26年度 厚生年金保険・国民年金事業概況】より算出

全年金加入者で計算すると、未納者は6%です。 この数字ですと、新聞見出しで受ける印象は雲泥の差、まったく違ってきます。

 

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どんな社会を目指すのか?

ただこのまま少子高齢化が益々進むと、歳入と歳出のバランスが崩れ、公的資金の投入や年金保険料増額、年金受給年齢の引き上げなど、何らかの対処が必要になってきます。

こういった年金問題も含めて、今後の社会保障をどうするかが問われています。

考える女性

ここで私達一人一人が考えないといけないことは、税金が高くても社会保障が充実した北欧型の社会をつくるのか。

それとも税金が安い分、教育や医療も、介護や老後も自分自身の自己責任で生きていく米国型の社会にするのか判断していくことです。 

もちろんその中間を選択することもできますが、それでもそれなりの負担が伴います。

税金が安くて、社会保障も充実という超資源国家でなくてはあり得ない社会を、今の日本に求めることはできないのですから。

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