少子高齢化問題は、年金にどう影響?

高齢化問題と年金

高齢化が進むということは、それだけ一人当たりの年金受給年数が増えるということになります。 当然のことですが、年金総支給額(歳出)が増えるということなので、その支払いをどうするかが問題となります。

少子高齢化1

長期の少子化現象で、20歳になって年金を納める絶対数も減るので、納められる総年金額(歳入)も減ります。 現在、納められる年金金額と支払われる年金金額のバランスは、どうなっているのでしょうか?

 

年金収支決算(平成26年)

⇒ 詳細はこちら【厚生年金・国民年金の平成26年度収支決算の概要

 

高齢化で年金破たん?

この内容を見る限りでは問題なさそうですが、よく「年金制度は破たんしている」などの主張や記事を見聞きすることはあります。 ここで注目すべき点は、『破たん』という言葉です。どういう意味で『破たん』を使っているかです。

『破たん』の意味を調べると、

1.破れほころびること。

2.物事が、修復しようがないほどうまく行かなくなること。

とあります。

『1』と『2』では、ちょっとした違いがあります。 『1』の意味ですと、修復は可能という感じですし、『2』だと、もうどうしようもないという感じです。

 

要するに、「破たんする」という記事を書く人は、『1』の意味で主張を展開し、 情報を受取る側は見出しだけ、もしくはさわりの主張だけを聞いて、『2』をイメージするといったことではないでしょうか。

もちろん、根拠に乏しい論理で、「破たんする」と心配をあおる論者もいると思います。 これはマスメディアにお願いしたいことですが、あまり国民を心配させるだけの記事を書かないでほしいものです。 私がお願いしたくらいでは何も変わらないでしょうが…。

ダメ2

例えば、「『国の借金』1000兆円』」など典型的な例です。

年金の話とは関係ない内容なので、ここでは詳しくは書きませんが、必ず、国の借金にカギかっこ(『』)をつけて記事にしていることからわかるように、国に1000兆円の借金などありません。 それを知っていて、マスメディアは言い逃れの為に、カギかっこをつけるのです。

なぜ?

財務省に嫌われないため。(借金が大変 → 増税やむなし論)

 

  『少子高齢化の対策に、政府は何をしているか?

年金納付率が6割?

話を年金に戻しますと、年金の記事でも同様です。 こんな見出しの記事を見たことはありませんか?

『国民年金保険料、納付率は63.1%』 これは2015年の新聞の記事の見出しです。これを見たら普通どう感じるでしょうか。

「3人に1人は、国民年金を支払ってないの!」

「そんなんじゃあ、破たんするよ」

「将来、破たんするなら、今支払ってもしょうがない」

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そんな思いになる人もいると思います。 でもこれ、厚生年金や共済の加入者として支払っている人を除いての計算式だということをご存知でしょか?

 

国民年金 = 老齢基礎年金ですので、厚生年金(共済)加入者は、老齢基礎年金にプラスして、厚生年金に入っているわけです。

会社に所属しているので、毎月給料から天引きされていることになります。 ですので、会社が支払いをとどこおらせていない限り、未払いということはありません。

  『少子高齢化対策で企業にできること

 

厚生年金加入者や共済加入者の国民年金支払分を入れて計算してみます。

<平成26年度>

公的年金加入者総数6,713万人

国民年金のみの加入者(第一号被保険者)1,742万人

うち全額免除者602万人、一部免除者61万人

(1,742万人 - 663万人)× 0.369 ≒ 398万人

398万人が未納者

398万人 ÷ 6,713万人 ≒ 0.059

公的年金加入者総数のおよそ6%が未納者

平成26年度 厚生年金保険・国民年金事業概況】より算出

全年金加入者で計算すると、未納者は6%です。 この数字ですと、新聞見出しで受ける印象は雲泥の差、まったく違ってきます。

 

どんな社会を目指すのか?

ただこのまま少子高齢化が益々進むと、歳入と歳出のバランスが崩れ、公的資金の投入や年金保険料増額、年金受給年齢の引き上げなど、何らかの対処が必要になってきます。

こういった年金問題も含めて、今後の社会保障をどうするかが問われています。

考える女性

ここで私達一人一人が考えないといけないことは、税金が高くても社会保障が充実した北欧型の社会をつくるのか、それとも税金が安い分、教育や医療も、介護や老後も自分自身の自己責任で生きていく米国型の社会にするのか判断していくことです。 もちろんその中間を選択することもできますが、それにはそれなりの負担が伴います。

税金が安くて、社会保障も充実という超資源国家でなくてはあり得ない社会を、今の日本に求めることはできないのですから。

 

【関連記事】⇒『日本の少子高齢化問題の現状・原因は?

 

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