オスプレイを佐賀空港に配備するのはなぜ? その理由・メリットは?

オスプレイ 佐賀空港配備?

オスプレイの話題が久しぶりに出てきました。 何やら、九州の佐賀空港にオスプレイを配備するために、試験飛行を実施したそうです。

【毎日新聞 2016.11.8】

陸上自衛隊の新型輸送機オスプレイの佐賀空港(佐賀市川副町)への配備計画を巡り、防衛省は8日、住民の騒音の体感などを目的に、米海兵隊オスプレイによるデモフライト(試験飛行)を空港周辺で初めて実施した。

 

オスプレイとは?

オスプレイが最初に注目されたのは、普天間基地の在日米軍に、オスプレイが配備されるという話が決まった時でした。

オスプレイというのは航空機の名称で、ヘリコプターのような垂直離着陸機能と、固定翼機の長所である速く飛行する機能を持ち合わせた、一台で二役できるとても便利な航空機です。

オスプレイ5

沖縄の基地問題では、必ずといっていいほど、“住民”反対運動がおこりますが、オスプレイ配備の時もやはり例外ではありませんでした。 「オスプレイは危険」という旗印のもと、普天間基地周辺では連日のように“住民・市民”による抗議活動が続けられました。

オスプレイ配備に反対している主な理由として、オスプレイは事故が多く、危険というものだったので以前調べてみました。

  ⇒『オスプレイの事故率は高い?

記事を読んでいただければわかるように、オスプレイには現在二つの機種があって、一つの機種MV-22は他の軍用機と比較しても特別事故率が高いわけではありません。

オスプレイ事故率

もう一方の機種CV-22は、確かに事故率が高いのですが、特殊任務用であるため輸送が主任務のMV-22とは単純に比較できません。 しかも事故率が高かったのは、まだ飛行時間が極端に短かった時の事なので、その結果だけをもって『危険!』『欠陥機』と結論できるものではありません。

実際、飛行時間がおよそ倍になった時には、事故率も2分の1程度になっています。

 

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佐賀県知事(当時)の考え

今回オスプレイが配備予定の佐賀空港の場所を確認してみましょう。


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佐賀空港は、1998年に開港し、年間の利用者数約63.3万人(2015年度)です。 単純に日数で割ると、1日1.7千人が利用している計算です。 佐賀空港の運営管理者は佐賀県ですが、1998年の開港から赤字が続いています。

単純な素人考えでは、九州の北部にオスプレイの拠点を考える政府と、佐賀空港の赤字経営が続く佐賀県の思惑が一致した結果、佐賀空港にオスプレイを配備する方向で計画が進められているのだろうと思ってしまいます。

 

こういった考えに対して、2014年に佐賀県の古川康知事(当時)は、「佐賀空港を自衛隊が使いたいという防衛省からの提案があった」と述べています。

更に、こう言っています。

佐賀空港が赤字だから自衛隊に要請した、という解説をしている報道機関もありましたが、まったく誤りです よく報道機関は収支差を赤字として記事にします。

それぞれ計算方法は異なりますが、全国の定期便が就航する地方管理空港57空港の中で収入が支出を上回っているのは岡山空港しかありません。 国管理空港についても26空港中23空港が赤字。利用者数が多い福岡空港でさえそうです。

たしかに空港の収支とはそういうものなのかもしれません。 また古川康知事(当時)は、

「赤字の佐賀空港を自衛隊が使うこととなった場合、財務面が安定するというメリットがあるのではないか」という趣旨の質問に対しては、「自衛隊が空港を使用すると財務面が安定するのかどうかは正直疑問。強く言いたいのは佐賀空港の利用や路線開拓が進んでいるのに、その邪魔をしてほしくないということ。」

と記者からの質問に回答しています。 【引用元:BLOGOS

 

これでは、オスプレイを佐賀空港に配備するための話に、佐賀県が何のために政府との交渉テーブルについているのか、さっぱりわかりません。

はっきり『財政面のメリット』といえばわかり易いですが、そうでないとすると、『国の防衛のために佐賀県が犠牲になる』  『損得ではない』と言っているようなものです。 これは、個人の生き方としては美しい話かもしれませんが、佐賀県民の生命に責任を持つべき県知事がとる言動としては『?』がつきます。

考える男性

すべて話せとはいいませんが、もう少し本音の話をしないと佐賀県民は納得してくれないのではないでしょうか。

 

佐賀空港オスプレイ配備の意義

防衛省はこの佐賀空港へのオスプレイ配備についての見解をこう述べています。

「我が国防衛上の有用性、配備のための十分な地積の確保、市街化が進む既存の自衛隊飛行場周辺の負担軽減など様々な観点から、自衛隊飛行場や民間飛行場を対象に検討を重ねた結果、佐賀空港が配備先として最適の飛行場であると判断しました」

具体的な内容としては、

○島嶼(とうしょ:大小さまざまな島のこと)部等への迅速かつ効率的な輸送に適している地であること

○主要部隊が多く存在する九州北部に所在していること

○必要な滑走路を有していること

○海に面しているため、騒音など地元住民への負担を最小限にできること

○陸上自衛隊目達原駐屯地からも近いこと

などです。


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防衛省の考えは理解できました。 上記のような理由から、佐賀空港が選ばれたわけです。

   『沖縄でオスプレイ墜落、原因は?

 

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再検証のための試験飛行

現在の佐賀県知事は、山口よしのり知事です。

山口知事は、佐賀空港へのオスプレイ配備に対しては、受け入れに前向きな考えを示していた古川康前知事とは一線を画し、その考えを継承せず白紙に戻した上で、佐賀空港への配備計画の内容や住民への影響を再検証した上で、判断する考えを表明しています。

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【毎日新聞 2016.11.8】

住民の中には「空港の基地化」「漁業への影響」「地域対立」の懸念が高まっており、計画に影響を与えそうだ。 視察した山口祥義(よしのり)知事は記者団に「(受け入れ判断を巡る)一つの材料にしたい」と語った。

計画では、空港にオスプレイ17機とヘリコプター約50機を配備。年間離着陸回数は1万7000回(1日約60回)と見込んでいる。 「本物のオスプレイを体感しないと是非を判断できない」という意見が付近住民や佐賀県議会から上がり防衛省は騒音を佐賀、福岡両県の計10カ所で測定、佐賀県有明海漁協も独自に騒音測定した。

新聞記事にあるように、問題は地域住民の賛同を得ることができるかです。

マスコミはどちらかといえば、『オスプレイ危険』報道を、優先しておこなっているきらいがありますので、テレビ報道のみの情報しか入らない人達(特に年配者)にとっては、「そんな危険な乗り物を地元に持ってくるな」となっても仕方ありません。

2015年、新しく知事になった山口よしのり知事の手腕が問われます。

 

【関連記事】⇒『オスプレイ導入のメリットは? 性能は?』 『翁長知事は尖閣諸島問題をどう考えている?

 

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