ユネスコの分担金とは? 日本が支払い留保の理由は?

前回の記事では、ユネスコの正式名称や設立の趣旨、組織について書きました。

  『ユネスコとは? 簡単に説明してほしい

その記事の最後の方で、ユネスコの活動資金として各国に分担金が振り分けられていることにふれましたが、今回はその“分担金”について調べてみます。

ユネスコ分担金

ユネスコが活動していくうえで当然資金が必要です。 その活動資金をどう捻出しているかというと、ユネスコに加盟している各国が分担するという形で集めています。

現在の日本の分担金は全体の約11%(2014年度)で、約37億2千万円を支払っています。 これは加盟国中、二番目に多い金額ですが、一番多額の分担金を払っているのは米国で約22%になります。

ただ米国は、2011年にパレスチナ自治政府のユネスコ正式加盟を不服として分担金を支払っていませんので、実質日本の分担金が一番多いことになります。

 

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支払い留保理由

日本も「分担金を支払わない」と、分担金の支払い留保を決定した事件が起こりました。 それは、2015年10月のことです。

ユネスコの事業内容の中には、「世界の記憶」というものがあります。 少し前までは日本語で「世界記憶遺産」と約されていました。 これは、手書き原稿、書籍、ポスター、図画、地図、音楽、写真、映画等の記録遺産を対象として、世界的重要性を有する物件をユネスコが認定・登録する事業です。

2015年、中国が申請した『南京大虐殺文書』が日本の反対にもかかわらず、この「世界の記憶」に登録されてしまいました。

毎日新聞 2016.10.13】

外務省は13日の自民党の会合で、日本が国連教育科学文化機関(ユネスコ)に対する今年の分担金など約44億円を拠出していないことを明らかにした。昨年までは春ごろに一括で支払ってきた。

昨年10月、中国が申請した「南京大虐殺」の資料が日本の反対にもかかわらず登録されたことを受け、菅義偉官房長官は「政治利用されないよう制度の透明性を強く求めたい」と述べ、ユネスコへの分担金や任意の拠出金の停止・削減を検討すると表明していた。

国連の事業に多大な貢献をしてきた日本ですが、ユネスコからは顔に泥を塗られたといってもいいと思います。

『南京大虐殺の資料』が正当なものであれば、ある面仕方ないことです。 ただ、あまりにも中国サイドの『南京大虐殺』の資料に嘘が多いというのは、日本では常識になっています。

中国が30万人と主張する大虐殺が、20万人程の人口の南京でどうやっておき、その大虐殺があったとされる数ヵ月後には人口25万人以上になっていたという事実は、どう説明できるでのしょうか?

証拠といわれる写真はほぼ全部、捏造や別の事件のものであると証明されています。

 

ユネスコのイリナ事務局長

現在のユネスコの事務局長は、イリナ・ボコバ氏です。



イリナ事務局長は、この『南京大虐殺文書』を認めざるを得なかったのでしょか?

1952年にブルガリアに生まれたイリナ事務局長は、現在64歳になります。 事務局長に就任したのは、2009年11月でした。

ブルガリアは、米国・ソ連の冷戦時代、東欧の共産主義国家でした。 

彼女は父親がブルガリア共産党機関紙の編集長という家庭に育ったこともあり、中国共産党にもシンパシー(共感)を持っているといわれています。 2015年に中国で開かれた抗日戦勝記念行事に招待されて、参加もしています。

ちなみにこの時、当時国連事務総長だった潘基文も参加していて、日本の保守派から批判されました。

ユネスコ前事務局長だった松浦晃一郎氏は新聞のインタビューで、「今度の問題で彼女が中国と手を組んだことはない。 IAC(国際諮問委員会)で決定していたので彼女は追認するだけ。 それを彼女が拒否するのは、よほどプロセスに欠陥がないとできない」と擁護しています。

 

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ユネスコ分担金の現状

一旦は、ユネスコ分担金の支払いを留保していた日本でしたが、新聞記事によると既に昨年の分担金の支払いを済ませたということです。

産経ニュース 2016.12.22】

政府が、国連教育科学文化機関(ユネスコ)への今年の分担金約38億5千万円を支払っていたことが21日、分かった。 ユネスコが昨年、「南京大虐殺」の文書を「世界の記憶」(記憶遺産)に一方的に登録したことに反発し、支払いを保留していたが、今週始めに拠出に踏み切った。 支払い保留を続ければ加盟国の反発を招き、日本が求める記憶遺産の登録制度改善にも支障をきたすと判断した。

ユネスコ分担金は加盟国の義務で、日本は例年4~5月に支払っており、12月まで保留したのは異例といえる。 今年の任意拠出金約7億7千万円も保留していたが、11月に支払った。

やや中途半端な対応にも感じられますが、半年間支払いを遅らせたことで、日本の怒りはくみ取られたのではないでしょうか。 お金の力のみで物事の解決をはかることは、最善策とはいえません。

前出の松浦晃一郎氏も「脅かし外交は国際社会で反発を招き、かえって同志を募れず制度改革できない」と言っています。

2016年5月末には、日中韓などの民間団体が慰安婦問題の資料をユネスコに申請しました。 ユネスコの中にあって、影響力を発揮していかないと、次は『慰安婦』関連の捏造資料が「世界の記憶」として後世に伝わっていってしまいます。

重要なことは、なぜ今回の『南京大虐殺文書』が「世界の記憶」に登録されてしまったのか、しっかりと検証することです。 制度の問題(やった者勝ち)か、ユネスコ内の日本人スタッフの怠慢が原因か、または中国人の巧妙さの結果か、はたまた事務局長の資質の問題か。

未来に、『捏造遺産』はいりません。

今回の件を教訓にすると共に、『南京大虐殺文書』の「世界の記憶」登録を撤回させる方法はないのか模索してほしいと思います。

 

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