希望の党執行部メンバー(役員人事) 今後の進路を考えてみる

希望の党の共同代表選挙が、玉木雄一郎と大串博志の間で争われたのは、11月10日でした。

投票の結果、玉木雄一郎が共同代表に選出されましたが、それから4日後に、希望の党創設者の小池百合子共同代表が、代表を辞任することになります。

代表辞任の理由については、

「創業者の責任として代表でスタートしたが、これからは執行部にお任せし、国民のために働けるよう後押しをしていきたい」

と語っています。

共同代表から代表になった玉木雄一郎は、希望の党の執行部のメンバーを決め、新たな出発をしました。

今回は希望の党執行部メンバーの確認と、今後玉木雄一郎代表を中心に希望の党が、どういった方向に進んでいくのか考えてみたいと思います。

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希望の党執行部メンバー

まず、玉木雄一郎代表を中心とした希望の党執行部メンバーを確認してみます。

           役   職    氏 名
  代表代行   大島敦
  幹事長   古川元久 
  政策調査会長   長島昭久
  選挙対策委員長      大西健介     
  国会対策委員長   泉健太

幹事長に古川元久・元国家戦略相、政策調査会長に長島昭久・元防衛副大臣が就きました。

 

古川元久は、東京大学在学中の20歳の時に司法試験に合格した秀才で、その後、大蔵官僚(現財務省)を経て国会議員になったエリートです。

決して保守色の強い政治家ではありませんが、私の個人的な印象は、現実主義で何でもそつなくこなす実務家タイプという感じをうけます。

 

例えば、毎日新聞が行った衆院選前の候補者アンケートで、

「核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮に対し、安倍晋三首相は「対話ではなく圧力が必要」という立場を表明しています。あなたはこの方針が適切だと思いますか?」

というものがありました。

これに対して古川元久は、『適切だ』と回答しています。

憲法9条の改正については、毎日新聞と中日新聞の回答に違いがあります。

<毎日新聞>

設問「憲法9条の改正について、あなたの考えに近いのはどれですか?」

回答『改正して、自衛隊の役割や限界を明記すべきだ』

  ※『改正には反対だ』という回答選択もあり

 

<中日新聞>

設問「9条改憲への考え方は?」(二者択一)

回答『変えるべきではない』

これは聞き方の問題もあるかと思いますが、有権者にとってはわかりにくいです。

『憲法9条は変えるべきではないが、変えるとしたら自衛隊の役割や限界を明記すべき』ということでしょうか?

 

政策調査会長に就いた長島昭久は、石原伸晃の秘書を経て、その後渡米し帰国後に国会議員となった安全保障のエキスパートといっていい存在です。

民進党時代、その保守的主義主張からややもすると浮いた存在で、今年の4月に民進党離党の際には、「やっと離党の決断をしたか」と言われた人物です。

   『長島昭久「離党しなさい」の声にやっと応える

 

その他の人事面では、憲法調査会長に細野豪志・元環境相、外交・安全保障調査会長に渡辺周・元防衛副大臣を就けて、保守的人事を行っています。

  参照【希望の党 役員・調査会等の人事

 

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希望の党の地方組織

問題の一つは、希望の党が地方組織をどう立ち上げるかです。

今回の衆議院議員選挙で、民進党は公認候補は立てなかったものの、民進党所属の参議院議員は変わらず在籍し、地方組織もそのまま残されています。

国政政党は、希望の党・立憲民主党・民進党の3つに別れてしまいましたので、民進党の地方組織や地方議員が今後どの党へ合流していくのか注目されます。

民進党では11月18日に行われた全国幹事会・自治体議員団等役員合同会議で、『基本的に今後も地方組織(都道府県連、総支部等)を維持する』という方針が出ています。

また民進党の大塚代表は11月21日の記者会見で、地方議員について、

「民進党に所属していらっしゃる議員の皆さんはそれぞれの意思をお持ちなので、それぞれの意思を重んじるような言動に、誰であっても努めなければならないと思っています」

と語っています。

これは後で紹介する、立憲民主党の枝野幸男代表の発言を受けて発した内容でした。 正直、今までのように民進党を全面に立てて戦いたいと考えている地方議員はあまり多くないでしょう。

希望の党としては、いかに希望の党へ所属してくれる地方議員を確保できるのかが、今後の勝負となります。

 

立憲民主党の枝野幸男代表は、11月20日に

「民進党に今、籍のある地方議員の皆さんとの関係を優先したいということで待っているが、そろそろ待てなくなっている。年内が限界ではないか」(産経ニュース)

と発言しました。

早い時期の期限を設けたことで反発を受けたこの発言は、後日修正され、「年内に移れる人には来てほしい」とトーンダウンしています。

 

民進党の地方議員にとって今後の党選択は、各選挙区の衆議院議員との関係、政治信条の一致、有権者とのしがらみなど、個々の議員によって選択肢はまちまちになるでしょう。

また、立憲民主党は思想信条・政策でまとまった印象がありますが、希望の党はその辺がまだ明確になっていません。

   『希望の党の代表選挙の結果は?

 

希望の党では、衆院選で落選した公認候補者との意見交換会において「党として全国一律に都道府県連組織をつくる考えがない」ことを説明しています。

3党が競合する現状においては、やむを得ない方針で、『作りたくても作れる現状にない』が正直なところでしょう。

 

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民進党との差別化

希望の党は、今までの民進党と何が違うのでしょうか?

一般国民が感じているのは正直なところ、「民進党が小規模になっただけ?」というイメージではないでしょうか。

 

代表選挙では、玉木雄一郎は「憲法9条を含めてしっかり議論すべきだ」と言い、大串博志は「9条改正は不要だ」と主張していました。

大串博志の主張は、立憲民主党のメンバーと何が違うのか教えてほしいくらいです。

そしてその大串博志に投票した議員が14名(大串含む)いたことを考えると、今までの民進党内の右と左の影響力が逆転したのが、今の希望の党といえなくもありません。(玉木雄一郎への投票は39名)

 

玉木雄一郎代表は、自民党との対立軸を打ち出しつつ、責任政党としての立ち位置を明確化したいと考えているということです。 これは『言うは易し、行うは難し』です。

いまだに憲法9条改正への賛否が拮抗している日本です。

自民党と並びうる規模のもう一つ保守政党が、果たして充分に議席を獲得できる余地があるでしょうか。

まして現在の小選挙区制では、自民党に相対する党が複数になってしまうと、票が2分3分されてしまい、選挙で勝つことができません。

 

11月1日から特別国会が開かれています。 28日の衆議院予算委員会では、希望の党から長島昭久や今井雅人ら5人が質問に立ちました。

その質問内容があまりにも対象的でした。

長島昭久は民進党所属の時に、安全保障関連の質疑をまともにできなかった時の無念の思いを、以前テレビで語っていました。(【安保関連法案に反対ではなく修正で望むべきだった】)

その思いをぶつけるかのような今回の長島昭久の安全保障に関する質問に対して、今井雅人は質問時間の39分すべてを、森友問題(安倍首相のテレビ発言など)と加計学園問題に費やしていました。(39分には政府側答弁時間を含む)

もちろん今井雅人一人が勝手に、質問の方向性を決めたわけではないでしょう。

希望の党内に、モリカケ問題を今後も取り扱おうという一定の声があるからです。

玉木雄一郎代表自身が、獣医師会の代弁者的な立場なので、率先してその方針を決めたのか、一定の声に配慮して決めたのかはわかりませんが。

 

まだ船出したばかりの希望の党ですので、上記の一点をもって「何だ、民進党と同じじゃないか」と決めつける気はありません。

立憲民主党との違いをはっきり示すこと、民進党の何が悪かったのか反面教師としていくことができれば、今後の希望の党にも『希望』が見えてくるかと思います。

 

【関連記事】⇒『立憲民主党は今後どうなる?

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