生涯未婚率の推移 厚生労働省予測の2030年数値とならないために

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生涯未婚率という言葉があります。

大概の人は「一生涯結婚しない人の割合でしょ?」と理解できると思います。

これを正確に表現すると、生涯未婚率というのは、50歳時の未婚率のことであり、45歳~49歳と50歳~54歳の未婚率の単純平均から算出したものとなります。

この生涯未婚率が1990年以降、急上昇しているという結果があります。

5年ごとの生涯未婚率の推移を確認すると共に、今後この生涯未婚率がどう変化していくのか、予測をみていきます。

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生涯未婚率の国勢調査

日本では5年に1度、国勢調査が行われています。

国勢調査を行う目的は、

国内の人口・世帯の実態を把握し、各種行政施策その他の基礎資料を得ることを目的とする。

と総務省のHPに書かれています。

平成27年(2015年)の行われた国勢調査では、17の項目について調査していました。

世帯員に関する事項

(1) 氏名

(2) 男女の別

(3) 出生の年月

(4) 世帯主との続き柄

(5) 配偶の関係

(6) 国籍

(7) 現住居での居住期間

(8) 5年前の住居の所在地

(9) 就業状態

(10) 所属の事業所の名称及び事業の種類

(11) 仕事の種類

(12) 従業上の地位

(13) 従業地又は通学地

◎世帯に関する事項

(1) 世帯の種類

(2) 世帯員の数

(3) 住居の種類

(4) 住宅の建て方

2015年に行われた国勢調査の結果から、生涯未婚率は男性で23.37%、女性では14.06%でした。

男性のほぼ4人に1人が結婚しないという数値を見て、あらためてその多さに驚かされます。

 

生涯未婚率の推移

では更にさかのぼって、生涯未婚率の5年ごとの推移をグラフで見てみましょう。

 

1990年に男性の生涯未婚率が5%を超えるまでは、男女共にわずか数%という低い生涯未婚率でした。

それが1995年の調査あたりから、急激に生涯未婚率が上がり始めたようです。

 

このグラフにもちょっと問題があります。

横軸の2000年前と以後では、5年単位の幅が違っている点です。 10年ごとのグラフにするのであれば、2005年は不要になります。

そうすると、2000年から2010年の上昇率がもっと急な折れ線になるわけです。

少しでも見た目の上昇率を小さくするために意図的にやったことなのか、単純ミスなのかわかりませんが。

冒頭で生涯未婚率の数値の出し方を説明しました。

そこから考えてみると、1995年に50歳(平均の真ん中の年齢)になった人は、生まれた年が1945年頃ということになります。

第二次世界大戦の敗戦の年が、まさにその年数です。

敗戦によって日本人は、大きく価値観が変わった可能性があるので、その影響がこうした生涯未婚率の数字に表れているのでしょうか。

 

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都道府県別の生涯未婚率

全国平均の生涯未婚率をみてきましたが、都道府県別ではどんな傾向にあるのでしょうか。

東京都の生涯未婚率が高いのは誰でも予想できることでしょうが、沖縄県で男女共に生涯未婚率が高いのが意外でした。

こちらの表は2005年と2010年のものですが、2015年の沖縄男性の生涯未婚率は26.20%で、再度全国トップになっています。

また男女の多少の違いはありますが、北陸三県や東海・近畿地方の小さな県で、生涯未婚率が低くなっているのが共通点といえます。

興味深いのは、男女によって生涯未婚率の高低に大きな違いのある都道府県があることです。 例えば、茨城県や栃木県、福島県などです。

 

未婚の理由

ではなぜ年々、生涯未婚率はのびているのでしょうか。

結婚しない理由についてみてましょう。

 

ちょっと小さくて見えにくいかもしれませんが、下の表を見て下さい。

 

2015年に国立社会保障・人口問題研究所がおこなった「結婚と出産に関する全国調査」です。

 

この調査は、5年に1度行われているもので、11,442 人を対象におこない9,674人から回答を得たものです。(有効回収率76.5%)

設問は、「あなたが現在独身でいる理由は、次の中から選ぶとすればどれですか。ご自分に最もあてはまると思われる理由を最高3つまで選んで(下さい)」です。

 

国立社会保障・人口問題研究所では、

『独身でいる理由は、結婚をする積極的理由の欠如や、25歳を過ぎると適当な相手がいないこと』

とまとめていますが、この2点が大きなポイントだと私も思います。

 

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生涯未婚率を上げる方法は?

生涯未婚率を上げる方法としては、調査であげられている結婚しない・できない理由に対して、個別に対応していくことですが、私が思うに、ポイントは価値観の転換と出会いの場の創出にあると思います。

  ⇒「『結婚したい』を叶える 意識が変われば行動が変わる

 

価値観の転換

上記の調査で独身でいる理由に、「自由さや気楽さを失いたくない」や「まだ必要性を感じない」をあげる人が多くなっています。

これらは、家庭を持つことの意義や子供を授かることの尊さ、更には血統を継承していくという縦軸的な感性よりも、個人的生活が優先されてしまっている結果でもあります。

昔の人達が上記のことをどれだけ意識していたかはわかりませんし、ことさら「昔は良かった」というつもりはありません。

ただ、現在があまりにも『個人(私)の自由』を強調し過ぎてしまっている気がします。

そして結婚の意義に対しては、決して義務感から来るものではなく、愛する対象(配偶者、子供、孫)を得る喜びとして感じられるような意識が、私達の中に芽生えれば理想です。

もちろん、『言うは易く行うは難し』ではあります。

 

出会いの場の創出

結婚に到る過程では、大きく分けて見合い結婚と恋愛結婚があります。

下の表は、国立社会保障・人口問題研究所が2015年におこなった調査(「結婚と出産に関する全国調査」)です。

ご覧頂ければわかるように、1965年頃を境に見合い結婚と恋愛結婚の割合が逆転しました。

1990年代に入ってからは見合い結婚が10%をきり、2015年の恋愛結婚の割合は87.7%になっています。

この流れは、見合い=強制・不自由・古い考え、恋愛=自由・自己決定というイメージからきているものと思われます。

 

見合い結婚と恋愛結婚する割合が逆転した年代は、生涯未婚率で見た時と同様に、戦後に生まれた人達が、ちょうど結婚適齢期を迎えた時と一致します。

そう考えると、お見合い結婚率の低下が、生涯未婚率の上昇に影響していることは確実です。

 

私の勝手なイメージかもしれませんが、現在は何だか恋愛結婚ができない人が見合い結婚をしているというイメージがあります。

これを覆していく必要があります。

見合いがあまりにも結婚前提を強調しすぎるので、敷居が高くなってしまう気がします。

同じクラスやサークルで出会うことや職場の同僚となる感覚で、見合いを出会いの場・お付き合いを始める機会としてとらえていくのが良いと思います。

 

考えてみて下さい。

価値観や相性、趣味嗜好などが合う人を、自分自身の生活圏内(職場、知人・友人関係)で探し当てることは、簡単そうでいてけっこう難しいことです。

  ⇒「『結婚したい』を叶える 意識が変われば行動が変わる

 

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生涯未婚率の予測

厚生労働省では、このままの状態が続くと生涯未婚率が、2035年には男性29.0%・女性19.2%になると予測しています。

もちろんこれは、何も対策をしなくて、現在の延長線で未来が続いたらという予測ではありますが。

 

生涯未婚率が増えるということは、それにほぼ比例して少子化も進むことになります。 少子化で人口が減少していけば、益々高齢化社会となり、福祉などの負担が大きくなっていくでしょう。

そうならないためにも、生涯未婚率をあげていく政府の施策や民間の努力が急務といえます。

 

【関連記事】⇒『少子高齢化の問題点 現状・原因を確認

 

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