放送制度改革に反発するマスメディア 公正な議論は可能か?

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放送制度を改革しようという政治の動きがあります。

何かを変えようとすると、必ず『変えてほしい人』と『変えてほしくない人』が現れます。

 

同様に、放送制度を改革しようとすれば、「早急に変えるべき」「必要性を感じない」など賛否両論が出てきます。

では放送制度において、『変えてほしい人』と『変えてほしくない人』とはどんな人達でしょうか?

ズバリ『変えてほしい人』は、テレビの一方的な情報にうんざりしている人達です。

逆の立場の『変えてほしくない人達』は、放送事業者そのものです。

 

放送制度改革で、検討されようとしている内容を確認しつつ、なぜ改革を進めようとしているのか、その必要性について考えてみます。

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放送制度改革とは?

今回報道されている放送制度改革の内容は、どのようなものなのでしょう。

東京新聞と産経新聞がまとめています。

 

また、産経新聞の記事は、以下のように伝えています。

【産経新聞 2018.3.30】

政府が進める放送制度改革の狙いは、規制撤廃で放送とインターネット通信との垣根をなくせば、コンテンツ産業での新規参入が促進され多様な番組を視聴者が楽しめるというものだ。

しかし、一連の規制撤廃はこれまで放送が果たしてきた役割を無視しており、国民の「知る権利」にも影響するなど多くの弊害が想定されることから、慎重かつ丁寧な議論が必要だ。

政府は(1)政治的公平(2)番組基準(3)外資規制-といった放送法で規定されている規制を撤廃。また、放送設備(ハード)を持つとともに番組制作(ソフト)も行うテレビ局について、この2つを分離することで、多様な事業者がテレビ局の放送設備を使って番組を流せるようにすることも狙う。

 

このように新聞では、政府が考えている放送制度の改革案として、放送法4条の撤廃がなされると懸念しています。

 

ここで、放送法の目的(第一条)と、撤廃案が出ているという4条を確認してみましょう。

【放送法】(昭和二十五年法律第百三十二号)

<目的>

第一条 この法律は、電波の公平且つ能率的な利用を確保することによつて、公共の福祉を増進することを目的とする。

<国内放送等の放送番組の編集等>

第四条 放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。

一 公安及び善良な風俗を害しないこと。

二 政治的に公平であること。

三 報道は事実をまげないですること。

四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。

 

具体的な放送制度改革案はまだ未公表

現時点でいわれている放送制度改革案は、新聞が伝えているだけです。

内閣府の規制改革推進会議では現在、放送制度に対して議論されている最中であり、最終的な答申は6月に予定しています。

昨年の11月に行われた第22回規制改革推進会議の議事録を見ると、大田弘子議長が以下のような発言をしています。

「この3つの案件につきましては、年内をめどに解決の道筋を示すべき重要事項に位置づけておりますので、6月の答申とは別に、近日中に答申として取りまとめ、総理に御提出したいと考えております」

『この3つの案件』の中に、放送制度改革が入っていますので、既に安倍首相にまとめたものが提出されているはずです。

今年3月の時点での菅義偉官房長官の発言です。

政府は、放送局の政治的公平などを定めた放送法の規制を撤廃し、インターネット通信の規制と一本化する方針だ。 ただ菅氏はこれに関し、政府の規制改革推進会議で関係者から聞き取りをしている段階だと説明し「その結果を踏まえ、政府として適切に対応する」と述べるにとどめた。(【産経新聞 2018.3.23】)

4月には国会で、この放送制度改革の放送法4条の撤廃について議員から質問が出ていますが、答弁は以下の内容です。

「『削除』については、政府として具体的な検討を行っているものではないため、お答えすることは困難」

「現時点で改革の方向性を決めているものではない」

このように見てくると、疑問がわきます。

新聞各社は何の情報を基に記事にしているのでしょうか?

 

そこには、官僚が情報を漏らして、記事にしてもらっているという構図が見えます。

 

元財務官僚の高橋洋一氏は、官僚が情報をリークするのはよくあることと『現代ビジネス』に書いています。

マスコミへのリークは、官僚の政治家に対する嫌がらせの一つ

なぜ官僚がリークを行うとかといえば、そのほうが情報戦を有利に運べるからだ。

与党政治家を隠れ蓑にして、情報を流すことも多い。政治家としても、記者から「情報通ですね」と言われるのはプラスであるから、官僚からの情報を喜んで受け取ることが少なくない。このため、官僚から政治家に情報を与えれば、拡声器のように拡大してくれる。

メディアに情報を流すことで、関連業界や世論の反応をみて、世論の誘導や施策の微調整を行おうとしているのかもしれません。

 

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民放が改革に反対する理由

民放放送事業者は、なぜ今回の放送制度改革について、反対するのでしょうか?

これは単純明快な話です。

 

色々もっともらしい理由づけをしていますが、結局のところ規制緩和されて、新規参入されたくないという話です。

既得権益を守りたいという思いが中心と言っていいでしょう。

 

これは放送事業者に限ったことではありません。

誰でもどんな組織でも、今まで守られ、得る利益が大きかった現実が変えられるとなると、反発するものです。

要は、その反発していることが、正当かどうかが問題です。

 

なぜ、政府が『放送制度』を改革しようとしているのか?

それは、民間からの怒りの声が上がっているからです。

特に放送法第4条に対する既存の放送局のスタンスに、疑問の声が上がっているからこそ、政府が動こうとしているのです。

 

日本は、新聞社が放送事業者に資本参加(またはその逆)するクロスオーナーシップをとり、経営に大きな影響を与えています。

放送事業者は、今回の放送制度改革に反対の立場をとっていますので、同様に新聞各社も改革反対です。

今後益々反発は強まり、テレビでは自分達の都合の良いように、視聴者に解説していくことが予想されます。

 

視聴者・国民のために、公正な議論をしてほしいと思いますが、たぶん無理でしょう。

対抗するのは、インターネットしかありません。

 

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