国立大の『規模縮小』というニュース記事への違和感

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少子化に歯止めがかからない日本の現状です。

そんな中、国立大学の規模縮小へ向けて、政治の動きが報道されています。

【時事通信 2018.5.10】

自民党教育再生実行本部の高等教育改革部会(主査・渡海紀三朗元文部科学相)は10日、大学改革の方向性に関する提言案を大筋でまとめた。

今後さらなる少子高齢化や人口減少が見込まれる中、全国に86ある国立大学の規模縮小や学部再編を求めた。 月内に安倍晋三首相に提出する。

今回の報道に対してネット上では、こんな声が上がっています。

 

 

 

 

このちょっと短い時事通信の記事では、たしかにツイートしたような意見になるのも理解できます。

ポイントを絞って、記事内容をもう少し詳しく調べてみます。

 

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自民党教育再生実行本部とは

教育再生実行本部は、安倍晋三自民党総裁が平成24年(2012年)に自民党内に立ち上げた機関です。

以下の文章は、教育再生実行本部が提言をおこなう際、「はじめに」という挨拶文があり、その冒頭箇所を抜粋したものです。

平成24年10月、わが党の安倍総裁は、総裁就任直後から、経済再生と教育再生を日本再生の要として位置づけ、直属機関として「教育再生実行本部」を発足させました。

人格の完成を目指し、国家及び社会の形成者を育成するという改正教育基本法の理念を踏まえ、政権奪取後の平成25年1月からは、「人造りは国造り」を基本とし、政権与党として責任を持って日本を立て直すため、教育再生を実行するための主要な課題について逐次検討を行っています。

2018年5月現在、教育再生実行本部の本部長は、元高校の国語の教師であり、元プロレスラーの馳浩衆議院議員です。

 

提言案の内容

教育再生実行本部は発足から今まで、9回の提言をおこなっています。

今回の提言は、まだインターネット上に、出ていません。

報道では、月内(5月)には安倍首相に提出すると書いてありますので、公表はその後になります。

 

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国立大学の数

記事にあるように、現在日本国内には、86の国立大学があります。

小中規模の都道府県には県内に1校、一番多い東京都には、12の国立大学があります。

次に多いのが北海道で7校、三番目が愛知県で4校です。 文部科学省(国立大学)

 

ニュース記事だけではわからないこと

私が、ちょっと気になったことがあります。

それは、冒頭のニュース記事では、ネガティブ的に報道をしていることです。

短い記事ながら『自民党→国立大学の規模縮小』と書けば、『人が減るから取りあえず縮小』という安易な考えにうつります。

それは、ツイートをみれば明らかで、報道する側からすれば、批判ツイートは、してやったりという感じではないかと思います。

 

安倍内閣での教育基本法改正

第一次安倍内閣は約一年間(2006年9月~2007年9月)で終わってしまいましたが、その間に教育基本法の改正という大きな仕事を成し遂げています。

旧教育基本法の10条に「教育は、不当な支配に服することなく」という文言がありました。

それを根拠にして、日本教職員組合(日教組)や共産党などが、国や行政機関からの指導を“不当な支配”としてはねつけてきた事実があります。

以下は、日本共産党のHPでのQ&Aでの回答の抜粋です。

東京都教育委員会は「国歌を斉唱するものとする」との学習指導要領どおりに指導できない教員は「指導力不足」として処分する、といいます。 けれども、こうした学習指導要領の運用の仕方もまちがいです。 学習指導要領は本来、学校での学習の目安にすぎません。

教育基本法は第10条で、行政機関によるものを含め、教育への「不当な支配」を禁じ、教育の自主性を保障しています。 教育委員会が学習指導要領をふりかざし、個々の学校での教育を権力的に拘束することはなんの正当性もありません。

はっきりと、『行政機関によるものを含め』と書かれています。

 

これを第一次安倍内閣では大幅に改正したのです。

改正された教育基本法では、以下のようになっています。

 

ご覧のように、「この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべき」という文言が入ることにより、日教組や共産党の今までの主張が当てはまらなくなりました。

 

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第二次安倍内閣

2012年からの第二次安倍内閣では、経済の立て直しと教育再生を日本再生の要としてきました。

第二次安倍内閣で文部科学大臣に就いたのは、下村博文衆議院議員です。

下村博文議員は、小学3年生の時に父親を事故で亡くし、長男として新聞配達をしながら家計を助け、大学まで進学した苦労人です。

大学時代に学習塾を立ち上げ、起業したことも含めて、教育行政に関しては人並み以上に意識と関心を持った政治家といえます。

その下村博文議員におよそ3年間、文部科学大臣を任せ、自民党内には教育再生実行本部を立ち上げたのが、安倍首相です。

 

教育再生実行本部には、馳浩議員、山谷えり子議員、義家弘介議員、宮川典子議員など、教育行政に一家言を持つメンバーが揃っています。

そのような陣容をみると、果たして時事通信が伝える記事のような、ただ国立大を縮小するだけの施策を、この議員メンバーが提案するのかとい疑問がわきます。

今月中には安倍首相への提言がなされるということですので、その内容が公表されるまで、しばらく待ちたいと思います。

 

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