夏休みの延長を検討するというが現実的なのか? もっと他にやるべきことはある

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まだ具体的ではありませんが、小中学校の夏休みの延長を検討する考えを、菅官房長官が述べています。

【産経ニュース 2018.7.24】

菅義偉官房長官は24日午前の記者会見で、猛暑を受け「小中学校に関する暑さ対策の一つとして、夏休み期間の延長などについて検討すべきであると考えており、総授業数を確保しながら、どのような工夫が可能であるか文部科学省で検討する」と述べた。

また、小中学校などのクーラー設置には「来年のこの時期に間に合うことができるよう、政府として責任をもって対応したい」と語った。

果たして、夏休み延長という、その必要性はあるのでしょうか?

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なぜ、夏休み延長検討?

菅官房長官のこの発言は、今夏の猛暑の状況と、環境省地球環境局が発表した『2100年の未来の天気予報』を反映してのものでしょう。

2100年の夏は、ほとんどの地域が気温40℃超えだそうです。

今より10℃高い気温というのがちょっと想像できません。 「暑いんだろうなぁ」ということは、一応理解できます。

環境省地球環境局では、

「有効な対策を講じなかった場合の予測結果を基に作成しています。 最悪の場合に、どのような事態になる可能性があるのか、世界で議論されてきたことを映像資料化したものです」

という説明をしています。

ちょっと“煽り過ぎ”という感もありますが。

 

夏休み延長は必要か

夏休みは、地域によって期間が異なっています。

おおむね7月20日前後から夏休みが始まって、8月末までという学校と、もしくは8月末よりおよそ一週間前に二学期が始まるという学校が多いようです。

 

これは市区町村のそれぞれの教育委員会が決めています。 ですので、同じ都道府県内においても一律ではありません。

例えば東京23区内は8月末で一律かと思いきや、新宿区や江戸川区のように夏休みが24日までの所もあります。

全国的には、北海道のように夏休みが短く冬休みを長くしている地域もあります。

 

夏休み延長となると、全国一律(北海道を除く?)で8月末までを夏休みとするよう、文部科学省が指導するという手法も考えられます。

ただ、たしかに今夏は、現在も猛暑日が続いていますが、これから8月後半になってくると、だいぶ様子は変わってくるでしょう。

 

報道では、菅官房長官はあくまで『検討する』ことを指示したに過ぎないので、検討した結果、『夏休みの延長はしない』という結論もあり得ます。

 

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夏休み延長以外で他にできること

夏休みを延長するという施策は、猛暑から子供をまもるための対策として出てきている発想です。

と考えると、猛暑による勉強への集中力欠如や熱中症対策は、他にもっと優先すべきことがあると思います。

菅官房長官が言及しているクーラー設置などはその最たるものです。

 

クーラー設置

文部科学省の調べでは、現在クーラーが設置されている小中学校の割合(教室設置率)は、41.7%です。

 

 

これは都道府県別での違いもあり、すでに90%以上の設置率の香川県もあれば、関西より西でもいまだ20%以下の都道府県もあります。

  <空調(冷房)設備設置状況等調査結果>(文部科学省)

この表をみると、だいぶ地域差があることがわかります。

 

クーラー設置について「政府が責任をもって対応したい」と官房長官が言い切っているようなので、財源による地域格差が出ないよう、政府に頑張ってもらいましょう。

 

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意識転換

そしてもう一つできることは、“意識転換”することです。

大人は、良くも悪くも「私達の時代は△△だった」という考えに陥りやすいものです。

 

例えば昔は、ある一定の教師が体罰で、ビンタやゲンコツをするのは当たり前でした。

家に帰って「先生にビンタされた」などと言えば、「お前が悪いからだ!」と親から言われることは子供心にわかりきっていたので、もちろん言いません。

もし今こんなことをしたら体罰教師ということで、懲戒処分間違いありません。

 

また度々例にだされるように、昔は夏の部活動で、練習中の水分補給はするなと言われていました。

その当時の理屈としては、ダルくなったり疲れやすくなるからという理由や、根性論的な部分もあったようです。

今考えると、恐ろしいまでの勘違いですが、その時はその考え方が主流でした。

もちろん現在は、熱中症にならないために、逆にこまめな水分補給が推奨されています。

 

このように、昔の常識が現代では通用しないことがあることを、大人が認識しなければなりません。

そういう意味では、以下のニュースは、昔の思考そのままの指導が行われていたことになります。

【JIJI.COM 2018.7.14】

大津市立南郷中学校で、ソフトテニス部顧問の教諭が、ミスをした部員の2年の男子生徒(14)に「校舎の周りを80周走れ」と命じていたことが14日、市教育委員会への取材で分かった。 生徒は途中で脱水症状を起こして熱中症となり、救急搬送されたが、現在は回復しているという。

校舎の外周は230m、生徒が倒れたのは9周目で、発見者は工事関係者だったということです。 命に別条がなかったから良いとはいえ、ちょっと呆れてしまいます。

 

特に指導者的立場の教師や監督などは、昔とは違うのだと、意識を変えなければならないでしょう。

ニュースのような事故が起こらないためにも、猛暑時に、スポーツ指導や野外活動をする際の指導者教育の充実が必須です。

 

夏休み延長という選択をする前に、出来ることを実践してもらいたいと思います。

 

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