農林水産省は、今も食料自給率をカロリーベースで出していたとは… n

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 えっ、農林水産省は、まだ食料自給率を、カローリーベースで出していたんですか?

 

<日本経済新聞>

農林水産省は7日、2014年度の食料自給率(カロリーベース)が5年連続で39%になったと発表した。

コメが凶作だった1993年の37%に次ぐ低水準で推移している。 政府は2025年度までに45%にする目標を掲げ、自給率の上昇につながる飼料用米の増産を強化する。

日本は世界5位の農業大国

『日本は世界5位の農業大国』(浅川芳裕)が出版されたのが、2010年でした。

日本は世界5位

その内容は、まさに目から鱗。

食料自給率をカロリーベースで算出することの胡散臭さが、白日のもとに晒された感じでした。

 

あれから5年。

(書籍化される前から浅川氏は情報発信していたでしょうが)

農林水産省は、“ 人の噂も七十五日 ” と耐え忍んでいたのでしょうか。

 

日本の食料自給率は低すぎる!何とかしないと。 だからもっと、農林水産省に予算を下さい!

こんな主張が聞こえてきそうです。

 

では、食料自給率をカロリーベースでだすことの何が問題なのでしょうか。

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食料自給率カロリーベースとは

平成26年度は、カロリーベースの食料自給率が39%ということでしたが、以下の計算式になります。

 

自給率の数値

 

ちょっと氣になりませんか?

分母に当たる“ 1人1日当たりの供給熱量 ”が、『2,415kCal』になっています。

 

成人の1日摂取カロリーの平均は、1,800~2,200kCalと言われていますので、分母は、2,000kCalくらいで計算するのが常識的でしょう。

では、なぜ分母が『2,415kCal』なのでしょうか。

 

それは、食料自給率の考え方では、以下の計算式で、数値をだしているからです。

 

自給率の考え方

 

要するに、余分なカロリー分は、供給されなかった分までも入っているという事です。

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食料自給率のカラクリ

ご存知のように日本では、ホテル、レストラン、コンビニ、ファミレス等、日々大量の廃棄物を出しています。

そのカロリー分も、この計算式の分母に加わっています。

 

単純に考えれば、1人1日当たりの国産供給熱量を、1人1日当たりの平均摂取熱量で割れば済むことです。

947kCal ÷ 2,000kCal = 47%

 

これだけでも、平成26年度の食料自給率が8%も上がりました。

2025年度までに45%にする目標を政府は掲げているということなので、既に目標達成です。

ガッツポーズ

次に、分子にあたる『国内生産』についてみてみます。

 

自給率の数値2

 

畜産物の黄色の箇所を見て下さい。

『 輸入飼料部分(自給としてカウントせず) 』と書いてあります。

 

これは、どういう事かというと、国内で育てられた牛・豚・鶏などでも、飼料が輸入品の場合は、国内生産品には含まないということです。

餌が輸入品なので、その餌で育った動物の肉・卵・乳製品なども、国内生産品ではないという考えです。

カロリーの高い動物の肉が、分子の国内生産品から除外されるわけですから、いわずもがな食料自給率は下がります。

 

他には、農産物をほとんど販売していない自給的農家や副業的農家が生産して自らで食している食料も『国内生産』に含まれません。

農家

私も実家が農家だったので、今現在も高齢の両親が、実家や子供達の家庭分の米や野菜や果物を作って、季節ごとに送ってくれます。

米でいえば、我家の一年間の消費分の6~7割がそれにあたります。

 

でも全国のこういった生産分を把握することは、まず不可能でしょう。

これらを入れたら、計算式の分子はもっと上がるはずです。

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カロリーベースは日本だけ

更に決定的な事実として、カロリーベースの食料自給率は、ほとんどの国が算出していません。

農林水産省が発表している欧米諸国の食料自給率は、ご丁寧にも農林水産省が計算したものです。

農林水産省HPのエクセル資料に、“ 農林水産省で試算した ”と注釈があります。

 

この数字が重要な指標であるならば、他国でも当然算出し、自給率向上のために数値を意識した施策を行うでしょう。

浅川芳裕

浅川氏は、日本ビジネスプレスのインタビューで、

この本(『日本は世界5位の農業大国』)を出版する前に、小論を『文藝春秋』に載せたところ、農林水産省から抗議があり、およそ20項目の質問状が届いた。

それにすべて答えると、「今回のことはなかったことにして下さい」と抗議を引っ込めた。

と語っています。(あくまで浅川氏の言い分ではありますが)

 

果たして、カロリーベースの食料自給率という指標は必要なのでしょうか?

もう結論は出ていると思います。

 

 

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