
コーヒーフレッシュを使いますか?
私は基本的には使いませんが、マクドナルドなどの手軽な金額で飲めるコーヒーの場合には、飲み始めて、冷めてきた後半あたりからコーヒーフレッシュを入れて、味を変えることはあります。
コーヒーフレッシュは本当に危険なのか? そして、身体に良くないとされるトランス脂肪酸とコーヒーフレッシュの関係について、調べてみたいと思います。
コーヒーフレッシュの主成分
コーヒーフレッシュは『ミルク』ではないと、以前から薄々知ってはいましたが、身体に良くないと聞くと、調べないわけにはいきません。
まず、コーヒーフレッシュの原材料はメーカーによって少し異なりますが、主に、植物油脂、ph調整剤、カゼイン、乳化剤、香料、砂糖です。
メーカーによっては、脱脂粉乳を入れているところもあります。
植物油脂は、植物から採れた油そのものですので、わかりやすく言えば、サラダ油です。
ph調整剤は、酸性・アルカリ性の度合いを調整し、食品の変色や変質を防いで、食品を長持ちさせます。 コーヒーフレッシュが、常温で数カ月もつのは、ph調整剤の働きです。
コーヒーフレッシュのトロッとした感じは、カゼインという食品添加物の成分によります。
混ざりにくい二つの物質を混ざり合わせる働きをするのが、乳化剤。
ネットでは、着色料も原材料の中に入っているという情報もありますが、『 コーヒーフレッシュ 成分 』 で画像検索をして出てきた写真では、ほとんどその記載がありません。
近くのコンビニに行って一商品を確認してみても、やはり記載されていません。
着色料を使用していた場合は、表示義務があると思いますので、記載されていないという事は使用されていないのでしょう。
ちょっと調べてみると、植物油脂と他の原材料を混ぜるために乳化剤を入れると、白く濁るとありますので、コーヒーフレッシュのあの白色はここからきているのかと思います。
コーヒーフレッシュの正体
ここで私が調べた第一の結果をいうと、『 コーヒーフレッシュは、サラダ油と食品添加物を混ぜたもの 』となります。
更に、コーヒーフレッシュを語る上でポイントとなるのが、「 トランス脂肪酸 」です。 コーヒーフレッシュが、『身体に良くない』『危険』と言われるのは、ここに原因があるようです。
続いて、トランス脂肪酸についてみていきましょう。
トランス脂肪酸とは?
コーヒーフレッシュが、「どの程度危険なのか?」「身体に良くないのか?」という事に対しては、このトランス脂肪酸のことがわからないと、充分な説明がつきません。
先ほど見てきたように、コーヒーフレッシュの主成分は、植物油脂です。
あぶらには、常温の時、液体(油)と固体(脂)のあぶらがあり、これをまとめて油脂といっています。 この油脂は、脂肪酸とグリセリンという分子からできています。
この後にも「この脂肪酸は~」という説明が更に続きますが、そこまで知らなくても良いと思いますし、私も読み進めていくうちに嫌になってきました。
要するに脂肪酸を更に分解していくと、『 トランス脂肪酸 』という脂肪酸の一つにいきつきます。
(※トランス脂肪酸にもたくさんの種類があります)
コーヒーフレッシュにからめて話をすすめると、常温での植物油脂の加工過程で生じるのが、トランス脂肪酸です。
コーヒーフレッシュとトランス脂肪酸の関係がわかったところで、もう一つの疑問、トランス脂肪酸が身体にとってどういうものかという事について、みてみましょう。
トランス脂肪酸の身体への影響
農林水産省では、トランス脂肪酸に対して、
「トランス脂肪酸については、食品からとる必要がないと考えられており、むしろ、とりすぎた場合の健康への悪影響が注目されています」
と言っています。
端的にいうと、「 身体に悪い 」ということです。
具体的には、トランス脂肪酸を取ることで、いわゆる悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らしてしまいます。 日常的にトランス脂肪酸を取り過ぎていると、心臓病のリスクが高まるという研究結果もあります。
ちなみに、日刊ゲンダイのインタビューで、東北女子大の加藤秀夫教授(時間栄養学)は、
「(トランス脂肪酸は)悪さはしても、プラスに働くことはない。体には必要がないものなのです」と言いきっています。
☆詳しくは、農林水産省『すぐにわかるトランス脂肪酸』
世界保健機関(WHO)は2003年に、トランス脂肪酸の摂取量を、摂取エネルギーの1%(約2g)未満にするようにと、勧告しています。
農林水産省(2008年)の調査では、日本人一人一日のトランス脂肪酸摂取量は、0.92~0.96gでした。 欧米人に比べると、日本国民のトランス脂肪酸摂取量は少ないため、日本では企業に対しての食品表示義務もまだありません。
最後に、ここで考えるべきことは、一つは摂取する量の問題です。
身体に悪いものは世の中にごまんとあります。それらをすべて口にしないということは、まず不可能です。
ですから、少量ならやむを得ないから使うという考え方もありでしょう。
次に他に代替ができたり、使用しない選択ができるかという問題です。
コーヒーフレッシュ場合、これは十分可能です。 家ではミルクを入れて飲み、お店ではカフェラテやカフェオレを注文すれがいいのですから。
コーヒーフレッシュのあの匂いじゃないとダメなんだという人以外は。
もう一つ付け加えると、トランス脂肪酸は、マーガリンとショートニングに多く含まれています。
ショートニングは、パン、ドーナツ、スナック菓子などを造る際にバターやラードの代用品として使われています。
どちらかといえば、コーヒーフレッシュよりこちらの方が、問題は大きいですね。
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