
文在寅大統領と金正恩委員長の南北首脳会談の日程が決まりました。
2018年4月27日(火)です。
韓国にたいして、ほとんど無視状態だった北朝鮮の金正恩委員長が、平昌オリンピック開催を機に韓国を利用し始めました。
韓国との合同入場行進から始まり、美女応援団の派遣、女子アイスホッケー合同チームでの参加など、北朝鮮はオリンピックの政治利用と批判されるのも何のそのといった感じでした。
更には、金正恩委員長の妹、金与正氏をオリンピック開催中に派遣して、文在寅大統領に首脳会談の提案までさせています。
その結果が、今回の南北首脳会談であり、1948年の南北分断以来、3回目の会談になります。
では、南北首脳会談が開かれる板門店の平和の家というのは、どんな建物なのでしょうか? ちょっと調べてみましょう。
平和の家とは
南北首脳会談が行われる板門店とは、朝鮮半島の中間部に位置している地区のことです。
朝鮮戦争停戦のために、韓国と北朝鮮の間に軍事境界線が引かれました。
その境界線上には、軍事停戦委員会の会議場や中立国停戦監視委員会がおかれています。
更に境界線の南北に、それぞれの施設が建てられています。
平和の家の外観です。
会談場所の平和の家は、軍事的な部分を除く、民間部門の南北間会談が行われる施設です。
南北首脳会談の目的
3月29日におこなわれた南北の閣僚級会談で、首脳会談の日程や議題が合意されました。
4時間ほどの会談後に発表された、3項目からなる共同報道文は、以下の通りです。
一、両首脳の意向を受け、首脳会談を4月27日、板門店の韓国側施設「平和の家」で開催することにした。
一、首脳会談に向け、まず、儀典、警護、報道に関する実務会談を4月4日に板門店の韓国側地域で行うことにした。 通信に関する実務会談の日程と場所は追って確定する。
一、その他の提起される実務的問題は文書交換方式で引き続き協議していくことにした。
具体的な内容は、首脳会談日と場所の確定のみの発表でした。
韓国としては、南北関係改善や朝鮮半島非核化を議題として首脳会談を行いたいところです。
実際に、閣僚級会談の韓国側代表の趙明均統一相は、記者からの「朝鮮半島の非核化も議題になるのか」という問いに、「そうだ」と応えています。
北朝鮮としては、これ以上米国を挑発したら、トランプ政権は間違いなく軍事攻撃計画を実行に移してくるだろうと、ビビっている状態です。
南北統一をちらつかせながら、韓国を何とか自分達の方に取り込みたいという思いが強いでしょう。
トランプ政権は本気です。
金正恩委員長が打つ手を間違えると、そこにはまさに破滅の道が待っています。