恵方巻の廃棄問題を2018年のニュース記事から考えてみた

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関西地方では昔から、2月3日の節分に恵方巻を家族で食べると聞きます。

我が家では、節分に恵方巻を食べる習慣はありません。

 

恵方巻を食する文化が少しずつ広まっていく中、大量に生産された恵方巻が、節分を過ぎると廃棄処分されてしまうというニュースを、近年みかけるようになりました。

恵方巻の廃棄問題について、今回は調べてみます。

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そもそも恵方巻って何?

恵方巻について、まず確認してみましょう。

恵方巻は、

「節分に恵方を向いて無言で食すると縁起が良いとされる巻寿司のこと」

とWikipediaには記載されています。

『恵方』とは、

吉方とも書く。古くは正月の歳神(としがみ)の来臨する方向をいった。 陰陽道が入ってのちは、その年の歳徳神(としとくじん)・恵方神がおり、たたり神のめぐってこない最もよい方向とされた。

(ブリタニカ国際大百科事典)

をいいます。

今年2019年の恵方は、甲(きのえ)の方角=東北東になります。

恵方巻の食べ方は、願い事を思い、恵方に向かって目を閉じて、無言で丸ごとかぶりつき、最後まで食べきります。

 

一般的にはこのくらいの大前提がわかっていれば、良いのではないでしょうか。

由来については諸説あるということです。

 

恵方巻の廃棄問題とは

以下は、2018年のニュースです。

【朝日新聞DEGITAL 2018.2.3】

500リットル入りの容器には恵方巻きやご飯、キュウリなどがギッシリ。 破砕機に流れ落ち、のみ込まれる。

3日午後、神奈川県相模原市の「日本フードエコロジーセンター」には恵方巻きや、そのためとみられる具材が大量に運び込まれていた。  普段のご飯ものと比べて2倍ほどの量。 例年、節分の頃には恵方巻き関連の食材が増えるという。

記事中の「日本フードエコロジーセンター」というのは、その会社名が語るように、余った食品を発酵飼料化して再利用している会社です。

この会社で処理された食品は、発酵飼料として契約養豚事業者に提供されています。

ただし、朝日新聞が取り上げたこの「日本フードエコロジーセンター」は、神奈川県相模原市の小さな会社です。

この会社のHP上では、契約養豚事業者が15戸程度と書かれていることからも、それがわかります。

 

こういった食品の再利用率はまだまだ少ないようで、実際は生ゴミとして廃棄されることの方が多いのです。

大量に生産された恵方巻は、2月3日を過ぎると、悲しいかなその価値がなくなってしまいます。

 

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恵方巻廃棄への警鐘

恵方巻を大量に廃棄してしまう現状に対して、警鐘をならすこんな動きがありました。

【朝日新聞DEGITAL 2018.2.5】

「今年は恵方巻きを昨年実績で作ります。欠品の場合はご容赦を」

恵方巻きの大量廃棄が問題となるなか、兵庫県のスーパーがこんなチラシ広告を出した。 結果的に客からの苦情はなく、支持する内容の電話やメールが相次いだという。

広告を出したのは、兵庫県姫路市を中心に8店舗を展開するヤマダストアー(兵庫県太子町)。

ヤマダストアーが出したチラシが、これです。

 

ITmediaビジネスのインタビューにヤマダストアーの担当者は、

「海産資源の減少に対して、知識を持ち、理解している方は増えている」

「消費者の方が潜在的に持っていた不満や、『違うのでは?』という気持ちが顕在化するきっかけになったのでは」

と語っています。

企業の海産資源に対する考え方を、消費者は理解してくれると信じて、今回の方針をとったヤマダストアーでした。

その結果は、

チラシによる発信はSNSで広まり、「感心した」「頑張れ」「こんな企業がもっと増えればいいのに」といった意見が見られた。また、同社の本部にも電話で意見が寄せられ、「お褒めの言葉をいただいた」という。<ITmediaビジネス>

というものでした。

そして、恵方巻廃棄を問題視して、行政も動きました。

 

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農林水産省の呼びかけ

農林水産省では小売業者の団体に対して、恵方巻の廃棄削減に努力するよう呼びかけをおこないました。

[恵方巻きのシーズンを控えた小売業への呼びかけ]

<内容>

○貴重な食料資源の有効活用という観点を踏まえた上で、需要に見合った販売の推進について会員企業への周知を依頼。

○一部の小売業では、予約販売を徹底したり、折込チラシで資源を大切にする気持ちを消費者に呼びかけ、廃棄の削減に繋げた事例も紹介。

農林水産省が紹介しているこの事例というのは、ヤマダストアーのことです。

小売業者団体としては、農林水産省の呼びかけに応える素振りはみせるでしょう。

ただし、多くの各小売業者は、採算ベースで物事を考えるでしょうから、「そんなの関係ない」という反応も多いのではないかと想像できます。

 

この問題は、経営者の経営哲学に大きくかかわってきます。

利益追及のみの企業運営であれば、当然「儲かれば食品廃棄もやむ無し」となるでしょう。


それとは反対に、ヤマダストアーのように、海産資源の有効活用や食料廃棄への問題提起を考えた企業も存在します。

企業がそういった姿勢を見せれば、賢い消費者はそれに賛同するでしょうし、消費者意識が “売らんかな企業” の姿勢を改めさせることにもなります。

 

今回の事例は、恵方巻に関してでしたが、食材の廃棄問題は、なにも恵方巻に限ったことではありません。

限りある食料資源を無駄にしないよう、賢い消費者になりたいものです。

 

【関連記事】⇒『今も食品自給率をカロリーベースで出している農水省

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