トランプが指摘した世界貿易機関(WTO)の発展途上国への優遇措置とは何?

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日本政府が韓国におこなった半導体材料3品目の輸出管理強化について、世界貿易機関(WTO)の一般理事会で、韓国が自論を展開しました。

日本としては、3品目の輸出管理強化に対して「定期的に輸出管理を見直しているが、韓国が制度改善に取り組む姿勢を見せなかった」ことを説明し、『3品目の管理に不適切な事案』があったことも主張しています。

更に、日本の輸出管理見直しは安全保障に基づいているため、WTO規制は適用外であり、WTOの場で話し合うこと自体が疑問だと説明しました。

 

その話題となったWTOに対して、今度は米国のトランプ大統領が、問題提起しています。

【産経新聞 2019.7.27】

トランプ米大統領は26日、中国などが世界貿易機関(WTO)に「発展途上国」と申告し、優遇措置を受けているのは不当だとして、WTOの制度改革を加速させるよう米通商代表部(USTR)に命令した。

90日以内に制度見直しの進展がなければ、米国が一方的に対象国の優遇を取りやめるといい、改革に消極的な加盟国に圧力をかけた。

記事にある “「発展途上国」と申告し、優遇措置を受けている” という指摘はどういう意味なのでしょうか?

確認してみましょう。

 

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世界貿易機関(WTO)とは?

まずWTOについて、おさらいしておきます。

WTOは、1995年1月1日に設立された国際機関で、貿易に関連する様々な国際ルールを定めています。

事務局は、スイスのジュネーブにあり、現在164の国と地域が加盟しています。

 

どんな優遇措置

トランプ大統領が指摘している優遇措置とはどんなものなのでしょう。

WTOでは“S&D条項”というものがあります。

このS&D条項とは、

「Special and Differential treatment(特別のかつ異なる待遇)」を指し、WTO協定の文言上、途上国やLDC諸国に対して「特別」または「(先進国とは)異なる」扱いを認めているもの。

具体的には、義務の免除や緩和、技術協力を途上国に与える条項などが各協定にS&D条項として存在している。

途上国はこういった条項を義務的なものに改定することでより使いやすい条項になるとして、協定改定や新たな解釈を行うべきを主張している。<外務省HPより>

という発展途上国への優遇措置を記した取り決めです。

 

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本来は先進国や途上国に関わりなく、WTO協定のもとで、貿易ルールを守らなくてはいけません。

しかし途上国に対して、一律に協定を適用することは、現実問題として難しい点があります。
そこで、このS&D条項が取り決められました。

 

では途上国という判断は、何を基準にどこがおこなっているのかというと、その判断は各国による自己申告となっています。

相変わらずの途上国もあれば、過去においては途上国として他国からも認識されていた国でも、経済が急成長していった、いわゆる新興国も存在します。

それが、トランプ大統領があげた中国であり、韓国なのです。

途上国が多様化している現在、『途上国の自己申告』を受け入れられないという、トランプ大統領の考えはもっともです。

この問題は以前から問題視されてきたことで、決してトランプ大統領がまた“強硬な発言”をしているという類のものではありません。

 

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